2012年5月16日水曜日

質問コーナー・閉幕

アンケート用紙からピックアップ。司会さん&井浦さんがチョイス。井浦さんは磯Pや本郷先生が答えている最中も真剣にアンケートを読んでおいででした。
司会「みなさん本当に読み込んでいて、熱い質問がいっぱいです」

→家盛を愛しているのですが、もう出てこないのでしょうか?
本郷「もう本編には出てこないと思いますが、五島列島には家盛祭りというのがあります」

→衣装がすてきです。どんな素材で作られているのですか?
磯P「麻などです。40年前の『新・平家物語』で使った衣装を再利用などしています。平安時代は皆同じような格好になりがちなので、烏帽子をどう個性的に出来るかなど工夫して、キャラクターの個性を出すようにしています。単に汚れてるだけではないんです。」
井浦「僕、欲しいって衣装さんに言ったんですが断られてしまいました。衣装は裁断などしてまだまだ使うそうです」

→今様を作っているのは誰?
磯P「吉松さんです。当時のそのまま再現ではないですが、日本の音階を使って、なおかつ馴染みやすいようなメロディーに作っていただきました。雅楽もお作りになります」

→清盛が宋剣を持っていますが、実際そんなことあり得たんでしょうか
本郷「ええと、ありえなくはないです。が、日本刀というのは素晴らしく完成された武具で、堅い鋼と柔らかい鋼を組み合わせた、切れるけど折れない刀なんですね。なのであえて宋剣を使うかというと…ドラマなので。あの剣は今後も大活躍します。ドラマの中ではすごく意味のあるモチーフ、キーアイテムです。」

→お香の話(質問忘れました)
井浦「お香は色々と焚いて、映像効果のよいものを探っています。自分は(プライベートでは)いちじくの香りが好きです」
本郷「すごいなー。俺ファブリーズだよ」
井浦「現場用のものは香木をすりつぶしたものを使ってます」

→当時はどんなものを食べていたのでしょうか
本郷「ドラマの中の食べ物は、当時の日記を元に再現してます。広島歴史博物館というところが福山市にあって、そこでは遺跡から再現された当時の食べ物を見ることができます。ハマグリ、鯛、おこわ等。京都みたいな(内陸部の)所はもう少し違ったと思います。食物史という学問の分野があり、○○○○先生などのご研究で、ほぼ完成された学問があります。」

→ドラマ本編で、清盛・義清・義朝の3人がお酒を酌み交わすようなシーンがありましたが、元服後とはいえ、12歳の子供がお酒を飲んでいいものなんでしょうか?それともあれはお酒以外の何かだったのでしょうか?さすがに子供の飲酒は体に悪いのでは。
(これ、井浦さんが私の質問を呼んでくれました。きったない字で書いたので申し訳ないながらもありがたかった…)
本郷「あの時代だと濁り酒ですね。決まり事はないと思います。でもアル中で早世した将軍もいるので、飲み過ぎはよくないですね」
井浦「それからこんなのも…」

→帝の一日について教えてください 
(井浦さんが、私のアンケート用紙からもう1つ選んでくださいました)
本郷「これ井浦さんの担当でしょ?」
井浦「えっ僕ですか?(笑)」
本郷「あまりやることはないです。暇でしょうね。ただ、だからこそ隅々まで美意識を行き渡らせることが出来た。たとえば庭とかですね。現代人は忙しくて細部までこだわるのはとても無理です。それから学問にも励んでいました。○○天皇(失念)などはわずか10歳で非常に達筆な漢文を残しています」

→ほのぼの平家と殺伐源氏の差はどこから…
本郷「平家の領地である西国は豊か、源氏の領地の関東は貧しいのが一番の特徴です。平家は豊かだから一族で争わなくていいんです。逆に源氏は争わないと生き抜けない。パイの取り合いになります」


<質問コーナー2・会場から挙手を募る>


司会「この方達に直接質問が出来るチャンスですよー!」
全体で5~10人くらい手が上がった様子。

→「関西から来ました。龍馬伝では関西弁が使われていましたが、今年は京都が舞台なのになぜ京都弁が全く出ないのでしょう」
磯P・本郷「わからないからです。龍馬伝は最近のことで、資料も残っている。でも今回は千年前の話で、書き言葉しか残っていません。また、洛中と洛外で言葉も違ってきます。そういったことを踏まえて、無難なところを取っているといます」

→「今回のドラマにおける、史実とフィクションの割合は何パーセントずつですか?」
磯P「そもそも、歴史におけるノンフィクションというのはいったい何なのか、という問題があります。史実は事実なのか、それは今はもう誰にも分かりません。ただ、大河ドラマでは『このドラマはフィクションです』という言い方はしていません。ちなみに、調べられるところはかなり忠実にやっています。平安時代の宮中の儀式などですね。文献しかないところを三次元にして映像にするのですが、かなり忠実に再現しています」
本郷「このドラマはかなり史実寄りですよ」

→「自分は天然パーマなんですが、平安時代もそういう人はいたんでしょうか(という感じのことだったような)」
本郷「いました。男衾三郎絵詞に出てきます。本編でも来週から鳴海璃子さんが出ますが、ウェーブヘアです。美醜の基準は変わります」

→「崇徳上皇と雅仁親王とのシーンで、上皇様が建物からそのまま庭に出るシーンがあり、裾が地面についていましたが、このようなことは実際あるのですか?」
本郷「えーと、あります。偉い人になればなるほど、衣装に布をたっぷり使うので、生足を出すことはないですけども(このへん曖昧です)。裾は引きずります。お付きの人は本当は靴を用意したりするでしょうけど」
井浦「あのシーンは、崇徳が雅仁の方に強く引き寄せられるといった感じで撮ろうということで、そのまま降りました」

このあたりでお開き。10時の終了予定が、大幅に推して10時半でした。
本郷先生の本のCMと、井浦さんの映画のCM、「一個人」のCMがあって終了。盛大な拍手とともに3名様が会場をあとにします。
お会計ではきちんと全員からワンドリンク分引いてくださいました。本郷先生ごちそうさまでした。


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とてつもなく楽しかったです。
本郷先生は開始数秒で場の空気をがっつり掴み、この場だからいいよね~というギリギリ感で笑いをとってくれました。東大教授といって偉ぶらないこのトーク力すごい。
井浦さんは真剣に歴史好きで、研究者の本郷先生とお話出来るのが心底嬉しいらしくいろんな話を振り、真剣に耳を傾け、聞いてるこっちも新鮮な情報がたくさん。
崇徳院と井浦新という組み合わせはお互いにとって幸せだったのではないかとホントに思いました。

楽しかったです!第二段希望します。鳥羽院と崇徳院と本郷先生とか見たいー!

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