2012年6月21日木曜日

いそPレポ1

<会場の様子>

平日の銀座に集う人々とあって、客層は銀座っぽい年輩女性が多め。
(間違ってもロフトプラスワンの平清盛ナイトには来ない感じ)
小さなホールに白いグランドピアノ、お客さんは椅子を並べて見る感じ。
ドリンク&お菓子サービスつき。お菓子は「新平家物語」でした。

<いそP登場>
いそP、壇上へ。ご挨拶後、早速大河ドラマの話へ。以下抜粋します。

今回のセミナーも女性の方が多くおいでくださっていますが、ここ数年、大河ドラマにご意見をお寄せいただくのは女性の方が多いです。
平清盛もそうで、女性の方はかなり熱いメッセージをくださる。逆に、男性からのご意見は「画面汚い」「もう見ない」みたいな。(会場笑)
女性は脇役のキャラに思い入れが強い様子。男性は理想のヒーロー像を求めるご意見が多いです。

プロデューサーの仕事は大河ドラマの大枠を決めることです。題材はどうする、脚本家は、キャストは、音楽は、時代考証はどうする。そして予算の管理も。
脚本の大まかな流れも脚本家とプロデューサーでうち合わせして決めます。出来上がった脚本を実際に映像化するのがディレクターです。

今回は、2012年の大河ドラマを担当するようにと言われた時に、戦国・幕末に偏りすぎたのでそれ以外という話がもともとありました。
明治は坂の上~でやったし、戦前戦後は朝ドラでやっている。じゃあ遡るしかないね、いうことで、
平成版の平家物語はどうだろう、平家一門の絆を描くことは今の時代に合っているのではないかという話になりました。

題字については、毎回いろんな方面から描かせてくれとオファーがありますが、今回は金澤翔子さんにお願いしました。
ダウン症の書家ということで、それだけが話題になってしまうのではないかと思ってお母さんとも話をさせていただき、結果的にお願いすることに。

キャスティングを決めるのと平行して、時代考証の先生も決めます。今回は中世の専門家で、自分で学説を持っているメジャーどころの先生に10名ほどお会いしました。
でも皆さん自説がバラバラで。たとえば清盛=白河院の落胤という設定は視聴者の方からも反響が大きかったのですが
忠盛と正妻の子ではないという所までは一致していても、じゃあ誰の子かというところで、今入っていただいている時代考証の先生お二人とも意見が違います。
神戸大学の高橋先生は落胤説をとりますが、東大の本郷先生は否定しています。割と西と東で割れる感じです(笑)。
たとえば武士がなぜ生まれたかという話も、関東の先生は「関東の豪族が土地を守るために武装したのがおこり」と言いますし
関西の先生は「都で貴族を守る仕事をしていた集団が武士になった」と主張します。
中世史は謎に満ちています。自分たちの国の歴史すらじつはハッキリとは分からない。面白いですよね。
最近は色々な新説が出てきています。貴族達の史料をつきあわせて、おそらくこれは本当にあったことだろうと検証していくのが主だったのですが
最近神戸で色々な清盛関連の遺跡が発掘されて、考古学や科学といったアプローチからも新しい発見が生まれています。

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